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今できる親孝行2026.01.13「離れていても、そばにいる安心──最新の見守りサービス」

「最近、実家に帰れていない…」

平日は仕事、週末は子どもの習い事や学校行事が続いていて、遠方にいる親のことも気になるけれど、自分や自分の家族のことで精いっぱい。

そんな方が多いのではないでしょうか。

電話をしてみたり、LINEで連絡をとっていたはずなのに、気が付くとずいぶん間隔があいてしまっていることも。

とはいえ、親が一人暮らしの場合は、「もし何かあったら」と考え始めると心配は尽きません。

親孝行の新しい選択肢の一つとして、見守りサービスを検討してみてはどうでしょうか。見守る側、見守られる側、双方にとって負担の少ないサービスを3つご紹介いたします。

サービス紹介1:みまもりほっとライン ― 見守りサービスのパイオニア

最初にご紹介するのは、見守りサービスのパイオニアといってもよい象印の「みまもりほっとライン」です。サービス開始から約25年、多くの家庭に寄り添ってきました。

「みまもりほっとライン」は、普段使っている電気ポットを、本体に基盤が内蔵された「iポット」に替えるだけ。「iポット」でお湯を使えば、利用状況が決まった時間に離れて暮らす家族へメールで届きます。「今日も元気に起きて、お茶を飲んでいる」と、その姿まで思い浮かぶ――そんな“ほどよく温かい”見守りのカタチです。

筆者は、10年ほど前にこのサービスを一人暮らしの父のために使っていました。

メールを受け取る時間を指定できるので、毎日始業時間前にスマホにメールが届くように設定していました。「今日も父は、いつも通り朝起きてお茶を飲んだな。私もがんばろう」と思い、自分の仕事のモチベーションにもつながりました。

2023年のリニューアルでは「空だき通知」「未操作通知」「不具合通知」などが追加され、安心感がさらに向上。使いやすさも進化しているようです。

半年に一回、ポット洗浄剤が2個送られるので、送り先を自分にしておくと、洗浄がてら様子を見に行けますし、ポットの洗浄忘れ防止にもなりました。

「みまもりほっとライン」

サービス紹介2:まもりこ ― 冷蔵庫の開閉で見守りできる

電気ポットでお茶を飲む習慣がない親御さんには、冷蔵庫の開閉をセンサーで検知するネコリコの「まもりこ」は、いかがでしょうか。

一定時間冷蔵庫の開閉がないとスマホアプリで知らせてくれます。専用の「まもりこ端末」を冷蔵庫に取り付けるだけでセットは完了。開閉情報は自動でクラウドに送信され、スマホアプリで確認できます。  「何時に開けた」「何時間開け閉めがない」などが一覧表示され、生活リズムがつかみやすい設計です。兄弟や親戚など、家族グループで見守ることができ、追加料金は不要。アプリの操作画面はわかりやすく、温度・湿度といった環境データも確認できるのが特徴です。

冷蔵庫が一定長時間開閉されていないなど、いつもの行動パターンから大きく外れたときのみスマホアプリにプッシュ通知で知らせてくれるので、重要なサインを見逃しにくくなっています。

「まもりこ」

サービス紹介3:クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン― 離れて暮らすご家族の“もしも”に備えて

家族の居住地が遠方の場合や、仕事が忙しい場合など、異常があってもすぐに家族のもとに行くことができない方におすすめなのは、ヤマト運輸が提供する「クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン」です。

通常の電球を「ハローライト電球」に付け替えるだけで利用できます。前日午前9:00から当日午前8:59までの24時間の間に、電球のON/OFFの動きがない場合、異常を検知し、事前に登録している家族などへ自動で通知。通知手段はメールに加えてLINEを選べます。

このサービスの最大の特徴は「訪問での確認」が依頼できること。通知を受けた方が依頼すれば、ヤマト運輸のスタッフが実際に設置先を訪問してくれます。訪問時は、室内に入るのではなく、玄関先での声かけやノックなど、屋外から対応できる状況確認となります。もしもの時に誰かが訪問してくれるというのは、見守る側・見守られる側どちらにとっても大きな安心材料となるのではないでしょうか。

クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン

サービスの進化と落とし穴 テクノロジー+人のぬくもりで初めて親孝行になる

ご紹介したサービスのように、IoTやスマート家電の進歩で、日常の小さなサインが安心につながるようになりました。

ただし、そこには落とし穴があります。見守る側にとっては、メールやLINEの通知だけで安心できる仕組みは便利ですが、見守られる人にとっては、どうでしょうか。

これらのサービスは「見守られる側には気づかれないような自然なもの」であるだけに親御さんが「誰も心配してくれない。異常な時しか連絡をくれない」という孤独を感じてしまう可能性もあります。

また複数の兄弟や親戚で共有できるサービスの場合、「誰かが見ているだろう」という油断が大事(おおごと)にならないとも限りません。

サービスを共有している者同士で「全然動きがないね、どうしたんだろう」と密に連絡を取ることも大切です。

テクノロジーに頼りきりではなく、「元気かな?」「どうしているかな?」という気持ちがあってこそ技術も生きるというものです。

「(ポットで何回もお湯を使っている。)お客様でも来たの?」

「(冷蔵庫の開け閉めが最近減った。)ちゃんとご飯を作っている?」

「(ずいぶん早く寝ている。)寒くなったし、電気毛布出しに行こうか」

そんな風に、変化が会話のきっかけになるような使い方にしたいですね。

また、見守られる側が黙って旅行などに行ってしまうと、何日も連絡が取れず大騒ぎになってしまうことも。

「今週は、旅行に行ってくるよ。(だから心配しないでね)」と一言もらえれば、

「いいね。どこに行くの?気をつけてね」と自然な会話も生まれることでしょう。 見守りサービスは「思いやり」の証。コミュニケーションを妨げることなく、サービスを上手に使って、親孝行に役立ててみてはいかがでしょうか。 

取材・文/宗像陽子

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